モーラーナイフは炭素鋼で出来ており、水分が付着したまま少し放置しただけでも簡単に赤錆が付いてしまいます。赤錆を防ぐには黒錆加工が有効です。自宅で簡単にできるモーラーナイフの黒錆加工のやり方を紹介します!
準備する物
まずは必要な物を準備しましょう。
- モーラーナイフ
- 紅茶
- お酢
- 鍋
- 計量カップ
- ペットボトル(500ml)
モーラーナイフ
スイス製炭素鋼素材のキャンパー御用達ナイフです。持ち手がしっかりしていて握りやすいです。ベルトホルダー付きの鞘もしっかりした抜けどめが付いておりナイフが勝手に抜けてしまう事はありません。ただし、炭素鋼はあっという間に錆びるので黒錆加工が必須です。黒錆加工が面倒な方はステンレス製を買いましょう。
紅茶
黒錆加工には『タンニン』が必要になります。身近なものでタンニンが含まれているものと言えば紅茶が最も手軽です。1回の施工で5個程使用しますが、いずれ再加工する事も考えて100個入りをチョイス。日東紅茶は安価で黒錆加工にピッタリです(違)
お酢
もう一つ必要な素材が『お酢』です。黒錆加工を行うには水溶液が酸性である必要があり、手っ取り早く手に入れられる物としてお酢が便利です。お酢であれば何でもOKです。
鍋
紅茶を抽出する為にお湯を作る必要があります。自宅にあるもので全く問題ありません。手頃なお鍋を用意しましょう。
計量カップ
紅茶とお酢の割合を計測するのに使用します。目分量に自身があれば無くても大丈夫です。
ペットボトル
黒錆加工の溶液を浸す容器として使用します。500mlがジャストサイズです。それより大きいと溶液を大量に用意しなければモーラーナイフの上まで浸す事が出来ません。ちょうど良いペットボトルがあれば早めにキープしておきましょう。
黒錆加工のやり方
- ステップ1 ペットボトルを切る
- ステップ2 油分を落とす
- ステップ3 紅茶を煮出す
- ステップ4 お酢を混ぜる
- ステップ5 泡が出なくなるまで放置する
- ステップ6 乾燥させる
- ステップ7 完成!
step
1ペットボトルを切る
ナイフを入れるためにペットボトルの先を切ります。刃先が通ればよく、柄の先まで付ける必要があるため、なるべく上の方を切ります。
こんな感じになればOKです。
step
2油分を落とす
油分が付着していると、溶液と反応せずそこだけ黒錆が発生しません。洗剤やアルコールでしっかり油分を落としておきましょう。
step
3紅茶を煮出す
反応に必要なタンニンを煮出す為に、Tパック5つ分を400mlに投入します。濃ければ濃いほどタンニンが多く含まれるので黒錆加工に向いた溶液ができます。
なお、ティーバッグの紙を垂らすと上の写真のように燃えます(;´Д`)アブネェ
火事になるので気をつけましょう・・・。
しっかり煮出してタンニンを抽出しましょう。上の写真のように濃くなればOKです。
step
4お酢を混ぜる
酸性に傾ける為、お酢を混ぜます。紅茶に対して約3割を混ぜます。
自混合比(500mlの場合)
- 紅茶:400ml
- お酢:100ml
なお、この辺りから香ばしい紅茶にお酢が加わり異臭になります(;´Д`)
できれば屋外か換気扇の下でやりましょう。
step
5泡が出なくなるまで放置する
溶液が完成したらいよいよモーラナイフの出番です。加工前はこの様に銀色の輝きを放っています。
いきまーす。
どぼん。
モーラーナイフの柄の部分が少しかぶる程度まで沈めます。そのままにしておくと細かい泡が出てくるのが分かると思います。反応の速度次第ですが5時間程度かかります。なお、酸っぱい匂いが絶えず発生するので外に出しておくのがおすすめです。
屋外にカセットコンロを設置したら急にポップコーンが食べたくなってポンポンしてたのは秘密です(´ε` )
step
6乾燥させる
泡が出なくなって溶液がどす黒くなったら完成です。
モーラーナイフを引き上げると刃の部分が黒く変色しているのが分かります。
そのまま、刃の部分がどこにも触れないようにして乾燥させましょう。まだ黒錆が安定していないので刃の部分には触れないように気をつけましょう。
step
7完成!
刃が乾燥したら黒錆加工完了です!これで暫くは錆びる事はありません。ただし、ナイフはハードに使う物です。使い込むといつしか黒錆加工も剥がれてしまいます。その時は研ぎ直してから再度黒錆加工してあげましょう。